知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第6回 音楽教室というビジネスから見た、侵害主体論

第5回その1で、主体という言葉こそ使っていませんが、主体について軽く触れたつもりでいます。ただ、おそらくわからないと思いますので、今回は、この「主体」、具体的には「侵害主体」について、もっと突っ込んで考えてみたいと思います。 まあ結局、音楽…

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第5回 著作権法第22条について その2

(その1の続きです。) 今回、その2は「公衆」について書きますが、その前にもう一度著作権法第22条を書きます。 【著作権法第22条】著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として(以下「公に」という。)上演し、又は演奏す…

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第5回 著作権法第22条について その1

今回で第5回です。そろそろ著作権法第22条自体を見ていきたいと思います。今回はその1です。 【著作権法第22条】 著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として(以下「公に」という。)上演し、又は演奏する権利を専有する。 …

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第4回 音楽教室と学校と教育について

簡単に言えば、音楽教室が学校であろうがなかろうが、また教育であろうがなかろうが、そのこととは関係なく「演奏権」の適用は考えられるものである、ということです。 大事なことは、「非営利、無料、無報酬」であるかどうか、ということです。 前々回のブ…

テレビ番組ブランド論から見たテレビ朝日の日曜早朝の番組改編について

これを書くのは、今度の番組改編時期での、テレビ朝日の日曜の早朝から午前10時までの時間帯での番組改編の内容を知ったことがきっかけです。 午前5時50分から午前8時半までの2時間40分、あらたに報道情報番組をスタートするそうです。そのため、午…

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第3回 未来の音楽家は減少するか?

7月4日17時近くにYahooニュースが配信した神奈川新聞の記事を、たまたま目にしたのですが。 その中の章見だしにこう書いてありました。 《 ■「未来の音楽家減少」を懸念 》 と。 また、この記事の中でこう書かれていました。 『演奏することができる人を…

【重要】お詫び申し上げます。

最近の一部弊ブログ内で、誤った表記をしてしまいました。 正しくは「音楽『教育』を守る会」と書くべきところを、「音楽『教室』を守る会」と書いてしまいました。 いつの間にか、音楽教室と「音楽教育を守る会」とを一緒にしていました。 たいへん申し訳ご…

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第2回 著作権法制度における、著作者・著作権者等の権利と社会公益性について

今回は、いつもとは異なった観点で書きます。「著作権法制度における、著作者・著作権者等の権利と社会公益性について」とでもいいましょうか。 なぜ、突然こんなことを書くかと言いますと、「音楽教育を守る会」の主張の中に、著作権法第1条にからめた主張…

あらためて《音楽教育を守る会 vs JASRAC》 第1回 そもそも論

確か前にも書いたと思いますが、そもそもJASRACは音楽教室に対して著作権料の支払いを求めているのであり、音楽教室の生徒に支払いを求めているのではありません。 もっとも、裁判の結果、もし仮に音楽教室が著作権料を支払うことになったとして、音楽教室側…

「三人寄れば文殊の知恵」

突然ですが、美術館の絵画をスマホで撮影したその写真をSNSやブログにアップした場合、これは問題にはならないでしょうか? 絵画ですから、その「著作権」が問題になるのはすぐに考えつきます。また、その絵画の「所有権」も、場合によっては考えなければな…

【緊急】 しっかり権利は守らないと 〜 イチゴの話 その3

(その2の続きです。) 前回、「 ただ、そのアジア各国や韓国からの日本への輸出(日本からみたら輸入)を差し止めることはできるかもしれません。」と書きました。 つまり、日本の新品種についての育成者権を侵害する物品(アジア各国や韓国からの韓国産イ…

【緊急】 しっかり権利は守らないと 〜 イチゴの話 その2

(その1の続きです。) 今回のイチゴの新品種が、韓国で勝手に広く生産され、アジア各国で人気がでて販売されている件について、 ①日本側権利者と韓国の人とが、契約をしたというのならば、契約違反で韓国の人を訴えればいいのになぜしないのか?②そもそも…

【緊急】 しっかり権利は守らないと 〜 イチゴの話 その1

つい最近、朝のニュースを見ていましたら、興味深いニュースがありました。 ニュースによると、日本でのイチゴの新品種が、韓国ででまわってしまい生産されていて、現在その韓国産イチゴがアジア各国で売れまくっているそうです。つまり、日本の新品種イチゴ…

日本でも、著作権料は不用で、無許諾で使用できます

ドイツの学校(日本の「著作権法」や「学校教育法」のようなものでいうところの法で規定されている「学校」なのか?今世間を賑わせている「音楽教室」のような法的には「学校」ではないものなのか?これがどちらかはわかりません。おそらく私は前者だと思い…

アッコ守護霊本は、パブリシティ権を侵害するか?

今日昼間、TV番組「アッコにおまかせ」を見ていたら、幸福の科学出版が、恒例の大川隆法氏が降霊を行なってその霊にインタビューをする本(恒例の降霊本(笑))の最新刊として、なんと和田アキ子さんの守護霊の本を出版販売した、と言ってました。和田アキ子…

法に対する私のスタンス

前々回のこのブログで、「『法を知らなかった。』は言い訳にはなりません。」 と書きました。 これに付け加えるならば、 「法を知っていようがいまいが、それに関係なく法は適用される。」 ということです。 スポーツだって、たとえルールを知らなくても違反…

「チバニアン」と「商標的使用」

「チバニアン」という言葉をご存知でしょうか。 千葉で約77年前の地層が発見されたのですが、その地層が最後におきた(といっても、77万年前のはるか太古です(笑))地球の地磁気の逆転現象の証拠らしく、その地磁気の逆転現象が起きた時代を表す言葉とし…

著作物の利用の許諾

今更書くのもなんですが、あまりに著作権法制度の基本的なことを理解していないと思える人が多いので。 現在の著作権法制度においては、「『原則として』著作物の利用には権利者(著作者、著作権者)の許諾が必要」です。 ただし、(1)著作権法での例外規定条項…

「タダでも「営利行為」となることがあるそうです」の続き

以前に、「タダでも「営利行為」となることがあるそうです」のタイトルで、著作権法第38条1項があてはまらない場合について書きました。 その後、以下のような場合はどうなのか、質問されました。 「この間の説明では一企業の場合だったが、これが地域の…

【緊急】形式と現実のギャップ

今回の、「京大にて卒業式の式辞を『自校のホームページに掲載した』際に、ボブ・ディランの曲の歌詞を無許諾にのせた」件、簡単に言えば、「形式的な主張をするJASRACと、現実の『引用』の事例とのギャップ」の一言につきると思います。 (追記。今回問題に…

タダでも「営利行為」となることがあるそうです

「音楽教育を守る会」が裁判をおこしましたね。著作権を侵害しないことの、つまりJASRACに対する支払い義務が存在しないことの、確認訴訟です。 とうとう裁判沙汰になりましたか。まあ、動向を見守っていきたいと思います。 さて、ネットサーフィンをしてい…

まとめ インターネットにアップされた「歌ってみた動画」について

これまで3回にわたり、カラオケ歌唱動画とYouTubeについて書きましたが、これらのまとめとして、カラオケだけでなく他の場合もふまえて、YouTube等インターネットにアップされた「歌ってみた動画」について書いてみます。 これまでに書きましたとおり、「著…

カラオケ歌唱動画とYouTube 著作権法制度的観点 その3

(その2の続きです) 前回、前々回と、カラオケ歌唱動画をYouTubeにアップする行為が、法制度的に権利者の権利を侵害していると書きました。とはいえ、実際に権利者に損害を与える行為であるかどうか、私には疑問です。だからこそ、前回に書いた3要件のう…

カラオケ歌唱動画とYouTube 著作権法制度的観点 その2

(その1の続きです) 「著作権法第30条の2」は、写真等(動画、静止画)の撮影などにおける著作物の写り込み(音声著作物なら入り込みとでもいえばいいでしょうか)に関する著作権法の規定条項です。 今回の裁判では、被告は、歌っているところの動画の…

カラオケ歌唱動画とYouTube 著作権法制度的観点 その1

昨年の12月になかなか興味深い判決が、東京地裁でなされました。 ある曲をカラオケで歌っているところを撮影した動画をYouTubeにアップした人を、第一興商が「著作隣接権」侵害で訴えたそうです。そして東京地裁は、その訴えを認め、第一興商は勝訴したそ…

解説を終えて考えたこと

今回の第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験、自分用解説を一通り書いてみましたが、ふりかえると、判例からみの出題が増えた気がします。 17問目、24問目、25問目、26問目、27問目、29問目、都合6つの問題におい…

第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 43問目 44問目 45問目 (後編)

(前編の続きです。) 第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は43問目、44問目、45問目の後編、44問目、45問目の説明です。 なお、問題の前提となる事項については、前回を御参照ください。 4…

第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 43問目 44問目 45問目 (前編)

第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は43問目、44問目、45問目の前編、43問目の説明です。 なお、43問目、44問目、45問目は、欧州連合(EU)商標についての問題です。 問題の前提として…

第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 40問目 41問目 42問目 (後編)

(前編の続きです。) 第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は40問目、41問目、42問目の後編、41問目、42問目の説明です。 なお、問題の前提となる事項については、前回を御参照ください。 4…

第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 40問目 41問目 42問目 (前編)

第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は40問目、41問目、42問目の前編、40問目の説明です。 なお、40問目、41問目、42問目は、マドリッド・プロトコルでの国際商標登録出願についての問題…