知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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第2回1級ブランド専門業務学科試験問題 自分学習用解説 3問目

今回は3問目です。


第20回知的財産管理技能検定   第2回1級ブランド分野学科試験の自分勉強用解説、3問目について書きます。


3問目は、基本的なブランド戦略とその特徴に関する空欄穴埋めの問題で、空欄に入る語句の組み合わせが「適切」なものを選ぶ問題です。

3問目は、日本知的財産協会商標委員会が2011年に公表した、「経営に資するブランドの研究ー ブランドで経営を考えるー」が、出展元なので、おそらくこれを読んで知っている人なら、簡単にわかる問題でしょう。ちなみに私は読んでませんし、この出展自体を知りません。
ただ、「マスターブランド」「サブブランド」「個別ブランド」、これらの言葉が持つニュアンスといいますか、イメージがつかめれば、さほど難しい問題ではないと思います。

まず、サブブランドの空欄3から見ていきます。なぜか空欄3から、と言いますと、文が短くてわかりやすそうだからです(笑)。ブランド体系が「簡素になる」か「複雑になるか」のどちらかかを問いています。マスターと個別のブランド関係の中にサブのブランドが入るのですから、ブランド体系は余計に「複雑になる」ことはあっても、少なくとも「簡素になる」訳がありません。よって「ブランド体系が複雑になる」が空欄3に入ります。

次に、空欄4を見ます。他ブランドとのシナジー効果が「期待できる」か「期待できない」かですが、「個別ブランド」という言葉から、「期待できない」がふさわしいと考えられます。「個別ブランド」のみを打ち出していくのですから、他ブランドとのシナジー効果が期待できるとはまず考えにくいからです。よって「他ブランドとのシナジー効果が期待できない」が空欄4に入ります。

この段階で、選択肢イとウは間違いを含んでいるため、正解ではないことがわかります。

で、選択肢アとエを見て、空欄1、空欄2、両方を確認する必要があるため、見ていきます。

まず、空欄1を見ます。ブランドが市場に浸透するまでの時間・労力が「かかる」か「かからない」かですが、特徴欄の①を見ると「1つのブランドに注力できる」と書いていることから、「かからない」がふさわしいと考えることができます。注力できることは、つまりそれだけ余計な「時間・労力がかからない」と考えることができます。よって「ブランドが市場に浸透するまでの時間・労力がかからない」が空欄1に入ります。

これでもまだ、アとエ、どちらが適切かがわかりませんので、空欄2も見ます。空欄2の文は選択肢アにはあり、「ブランドの毀損があっても、他ブランドに悪影響は及ばない」と書かれています。これは、個別ブランドについては、まさにその通りですが、マスターブランドには当てはまりません。マスターブランドの場合、他ブランドとの関係があるため、他ブランドに悪影響が及ぶと考えられるからです。よって、選択肢アは間違いを含んでいるため、正解ではないことがわかります。


以上のことから、選択肢エが「適切」ということになります。実際、発表された解答もエが正解となっています。