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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

商標と地理的表示の違い その2

(前回の続きです。)

「地理的表示」の目的は、「商標」よりもはるかに「産業保護政策的」といってよいかと思います。
具体的には、「国により」「農林水産物等の(原産地含む)生産地名称の保護、農林水産物等のブランド保護をしていき」「よって生産者、需要者の双方の利益を保護する」ことであり、これらをあくまで「産業保護」として行う、そういってよいかと思います。
そして、その「地理的表示」保護の本質は、「『国による』、その地域特産の農林水産物等に対する『品質の保証』、いわば『お墨付き』」にあると思います。

例えば。
ある◯◯◯という地域で、✖️✖️✖️という、地域特産の農林水産物等を作っているとします。
そして、その地域の団体が、この◯◯◯✖️✖️✖️(「夕張メロン」のような地域名+商品名)を、「地理的表示」として出願します。
農林水産省は審査を行い、出願に対して「地理的表示」による保護を認めるかどうか判断します。
認められれば、地域生産販売者は、(農林水産省の品質基準を満たしている農林水産物等の生産販売物に限り)「地理的表示」の証としてのGIマークをつけることができます。
これは、出願した地域団体だけにその独占的使用を認めたわけではありません。その地域◯◯◯における✖️✖️✖️の生産販売者が、「自分が作った農林水産物✖️✖️✖️についても、GIマークをつけたい」と考えたとします。地理的表示の登録を申請した団体を通して農林水産省に、その旨要望するようです。すると、自分が作った農林水産物✖️✖️✖️が農林水産省にチェックされ、品質等の基準を満たしていれば、GIマークをつけることが許されるそうです(なお、品質管理監督は、出願団体がするようです)。
逆に品質等の基準を満たしていないため認められなかったのであれば、生産販売者は、自ら作った農林水産物等✖️✖️✖️に、地理的表示としてその表示を付することはできずGIマークをつけることはできないようです。もし勝手にGIマークをつけたら、それは地理的表示法違反になり、確か罰金の制裁が課せられるはずです。

このような形で、産業保護政策的に、地域特産農林水産物等のブランド保護がはかられている、それが「地理的表示」保護制度のようです。


疑問もあります。
例えば、同一地域の同一特産農林水産物等について、もし複数の団体が「同時に」「地理的表示」を出願した場合、その扱いはどうなるのでしょう?
例えば、◯◯◯という地域の、✖️✖️✖️という農林水産物等について、◯◯◯✖️✖️✖️という「地理的表示」を、その◯◯◯という地域内の、Aという団体とBという団体が出願した場合は、どのようになるのでしょうか?
(今のところ、私はこれに対する解答となるものを目にしてはいません。そのような解答があるのかどうかもわかりません。まだ、地理的表示法の条文は見ていませんが、これに書いてあるのか?それとも農林水産省に聞けば答えてくれるのか?)


他にも、出願申請の主体、管轄官庁、その他いろいろな違いが、「商標」と「地理的表示」にはあります。知っておくべきポイントがあります。こういう違い等は知的財産管理技能検定等試験では出題しやすいので、まとめておくといいかもしれませんね。


そうそう、種苗法との違いも理解しておいた方がいいかもしれませんね。
誤解を恐れず書けば、農林水産物等においては、
商標→ブランド名称の独占的使用の権利保護(農林水産物等の品質の保証は、国はせず、権利者自身による。侵害対応についても基本権利者自身が行う。)
地理的表示→国による品質保証に基づく農林水産物等のブランド保護(権利者の使用は独占的に認められているものではない。侵害対応は国が行う。)
種苗法育成者権→新しい品種に対する(その名称も含む)育成者の権利の保護(独占的権利)(「新しい」品種であることが大事で、その品種の品質特性が高いことは登録要件として求められていない。それよりも、その品種の品質の「均一性」や「(世代間における)安定性」などが求められる。)


こう考えると、いろいろな形で出題できますね。