知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 35問目 36問目 37問目

第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は35問目、36問目、37問目です。

 

 

35問目、36問目、37問目は、米国の連邦商標登録についての問題です。

 

財務会計管理会計クラウドSaaS型ソフトウェア「XOOXY」開発するシーシー社が、特許事務所CBAに米国の連邦商標登録について相談している、というシチュエーションです。

 


35問目は、出願の区分についての問題です。出願での指定商品・指定役務の説明の英文に、もっとも合致する区分を1つだけ選ぶという前提で、「適切」な選択肢を選ぶ問題です。
この英文の意味がわからなくても、また選択肢に記載の区分のその内容がわからなくても、最初の単語を見れば解答できます

最初の単語は、「Providing」です。動詞の現在分詞形(あるいは動名詞の形)です。このことから、これは役務について書かれていると考えることができます。そして、選択肢の中で唯一役務の区分なのは、選択肢ウです。

よってウが「適切」で正解です。

念のため、英文と各選択肢に記載されている区分をみていきます。

まず英文。訳すと「商業使用用途ERP(企業資源計画)用のソフトウェア提供(オンライン上、ただしダウンロード不可)」というところでしょうか。

そして区分。選択肢ア。第25類「被覆及び履物」
選択肢イ。第9類「科学用、航海用、測量用、写真用、音響用、映像用、計量用、信号用、検査用、救命用、教育用、計算用又は情報処理用の機械器具及び電気式又は光学式の機械器具」
選択肢ウ。第42類「科学技術又は産業に関する調査研究及び設計、電子計算機又はソフトウェアの設計及び開発」
選択肢エ。第16類。「紙、紙製品、及び事務用品」

第9類、第16類、第25類は商品で、第42類は役務だとわかります。

まあ、この問題は、下手に細かいこと考えるより、①この説明英文が役務について書かれていることがわかり②選択肢の中から役務商標を選ぶ、というシンプル思考の方が、早く確実に正解にたどり着くことができたと思います。

 

 

36問目は、米国での商標の使用証明において、その商標の使用が使用証拠になるものについて、その「適切」なものの選択肢を選ぶ問題です。

選択肢アは間違いです。この場合は商標の使用にはあたらないと考えられています。
選択肢イは正しいです。この場合は使用にあたると考えられています。
選択肢ウは間違いです。この場合は商標の使用にはあたらないと考えられています。
選択肢エは間違いです。この場合は商標の使用にはあたらないと考えられています。

これらの選択肢の判断ポイントは、実際の商品・役務及びそれに直接関わるものごとに対して商標を使用しているかどうか、だといえると思います。

選択肢ア、ウ、エは、直接該当商品・役務が関わっているものごとではないと思います。それに対して選択肢イは「消費者がソフトウェアの概要を確認し利用できる」と書かれていますから、直接関わっているので、商標の使用証拠になると思います

 

 

37問目は、文字とデザインを組み合わせたマークを商標出願した場合の、登録される前のその商標デザインの変更について、「適切」な説明の選択肢を選ぶ問題です。
選択肢アは間違いです。文字とデザインを組み合わせたマークを商標出願したのですから、その出願後にデザインを変更するのは問題があり、連邦商標の登録に影響を与えかねません標準文字での出願よりも制約があるとされています(標準文字では、書体や色彩を変更した使用は問題ないようです。なお、漢字、ひらがな、カタカナでの出願は、標準文字にはなりません。米国ですからね。)。
選択肢イは間違いです。選択肢イのような条件であれば、出願商標のマイナーなデザイン変更は認められ、登録には影響ありません。
選択肢ウは間違いです。マドリッドプロトコルにおいて、出願した商標をその登録前にデザイン変更した場合、それは米国での連邦商標の登録に影響を与えます
選択肢エは正しいです。選択肢の文のとおりです。
よって、選択肢エが正しく「適切」なので、エが正解です。