知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 30問目 31問目 32問目

第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は30問目、31問目、32問目です。

 

30 問目からは、日本国外の問題になります。

 

30問目は、中国の杭州税関で商標権侵害疑義物品輸出貨物が見つかった場合の、その対応に関するX社社員の会話について、「不適切」な選択肢を選ぶ問題です。

選択肢アは正しいです。中国の話ですから、当然中国での「営業日」で計算します。
選択肢イは正しいです。現在では基本OEM製品「輸出」は、中国国内で流通しないので、よって商標権侵害ではないとされています。今回の場合、輸出者から商標権侵害ではないのになぜ差し止めたのかと訴えられる可能性があります。
選択肢ウは間違いです。輸出者が税関を相手どって行政訴訟がおこされた、つまり甲の発言3にあるとおり「税関と輸出者の間の訴訟」です。裁判当事者は、輸出者(原告)と税関(被告)になります。関係するからといってX社も裁判に参加する必要はありません

よって、選択肢ウが間違いで「不適切」なので、ウが正解です。

 

 

31問目は、中国の商標法制度について説明された文で、「適切」なものの選択肢を選ぶ問題です。

選択肢アは間違いです。「音楽」標識は商標登録できますが、「『単一』の色彩」については商標登録ができません
選択肢イは間違いです。中国では、商標権侵害訴訟は増え続けていて日本より多く、よって事前の権利調査や出願の必要性はむしろますます高まっています
選択肢ウは正しいです。選択肢の分のとおりです。
選択肢エは間違いです。馳名商標の認定は、該当する事件毎1回のみ有効です。認定された事件後の別の侵害案件には有効ではなく、馳名商標の認定を再び受ける必要があります。
よって、選択肢ウが正しく「適切」なので、ウが正解です。

 

 

32問目は、中国での意匠権についての説明の文で、「適切」なものの選択肢を選ぶ問題です。

なお、中国では、意匠は、特許、実用新案と一緒に「専利法」という法律にまとまって規定されています。
選択肢アは間違いです。中国では、意匠については、新規性は出願登録要件ではありますが、無審査主義のため、新規性の判断、審査はされません。ただし、権利付与、登録の後で、他者からの無効審判があった場合等で新規性が判断されます。
選択肢イは正しいです。選択肢の文のとおりです。
選択肢ウは間違いです。現在中国では「世界公知公用主義」を採用しています。
選択肢エは間違いです。中国での意匠権の存続期間は、「出願日から10年」です
よって、選択肢イが正しく「適切」なので、イが正解です。