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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

第26回知財管技検定1級ブランド学科試験問題 自分学習用解説 22問目

第26回知的財産管理技能検定(4回目)1級ブランド専門業務学科試験の自分学習用解説 、今回は22問目です。



22問目は、販売代理店契約における裁判管轄条項についての選択肢の説明で「不適切」なものを選ぶ問題です。

 

選択肢アは正しいです。裁判管轄条項に「契約内容との関係の有無にかかわらず、当事者間のあらゆる紛争は」とあるのが間違いで、相手が海外企業だろうが国内企業だろうが、その契約書の裁判管轄条項は、例えば「本契約に起因し又は関連する一切の紛争は」というようにして、あくまで契約内容との関連性がある裁判に限定しないといけません。紛争ならなんでも、というわけではありません。よってこの選択肢の文(取引相手はロサンゼルスの企業)の場合は、少なくともこの裁判管轄条項については契約無効であり、よって東京を本社とする家具メーカーX社は、東京地方裁判所に裁判提起することができる可能性は高く請求却下にはならないと考えられます。

選択肢イは、正しいです。この選択肢の文も、裁判管轄条項に「契約内容との関係の有無にかかわらず、当事者間のあらゆる紛争は」とあるので、この契約書における裁判管轄条項としては無効と考えられます。ただ、選択肢アとは異なり、選択肢イにおいては取引相手が同じ日本での大阪の企業です。つまりこの場合、契約書の裁判管轄条項は無効なので、民事訴訟法の被告地主義の原則にもどり従うことになり、X社は、東京地方裁判所に訴訟提起しても、それが認められず、請求却下となる可能性が高いです。

選択肢ウは間違いです。裁判管轄条項については「本契約に起因し又は関連する一切の紛争は」とありますから、この裁判管轄条項はここまでは問題ごさいません。ですが、次に、この文の後に、「取引先であるインドのW社が裁判提起する場合は東京地方裁判所を、X社が裁判提起する場合はニューデリー地方裁判所を、専属的合意管轄裁判所とする」旨が書かれています。国際取引の場合、そもそも、日本では(おそらくインドでも他の国々でも)国際裁判管轄についての直接的規定はなく国際裁判管轄について直接あてはまるその他の規定も原則もなくましてや国際裁判管轄には被告地主義の原則など当然ありません契約により国際裁判管轄地を自由に取り決めることはできます。ただ、それには、裁判の負担公平性裁判適正性手続迅速性等の観点による総合的判断の妥当性も求められます。もっとも、契約書にこのような記載がある以上、X社が東京地方裁判所に裁判提起しても、東京地方裁判所から請求却下される可能性は高いです。

選択肢エは正しいです。裁判管轄条項については「本契約に起因し又は関連する一切の紛争は」とありますから、この裁判管轄条項はここまでは問題ごさいません。そして、この文の後に、「X社が裁判提起する場合は東京地方裁判所を、フランスのV社が裁判提起する場合はパリ地方裁判所を、専属的合意管轄裁判所とする」旨が書かれていますが、これは裁判の負担公平性裁判適正性手続迅速性等の観点による総合的判断の妥当性からして問題はなく、そして契約書にこう記載がある以上、X社が東京地方裁判所に裁判提起しても、東京地方裁判所から請求却下されない可能性が高いです。

よって、選択肢ウが間違いで「不適切」なので、ウが正解です。