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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

【裁判例を再考】第17回知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験 自分学習用解説 31問目

今度の第26回知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験に向け、過去問をやり直していた時に初めて気がついたのですが、第17回知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験の31問目に、「関連する裁判例を考慮して」と書いてあるのに、今更ながら気がつきました(笑)。3年前のことなのに。

 

 

それで、各選択肢にあてはまる裁判例を探してみました。

 

選択肢ア  ヌーブラ事件

選択肢イ  Yチェアー事件

選択肢ウ  該当なし

選択肢エ  該当なし

 

選択肢ウと選択肢エは「該当なし」と書きましたが、ずばりそのままあてはまる裁判例はない、という意味でです。

それぞれの選択肢は、ウは不正競争防止法第2条1項2号「著名」と書かれている点や、「混同を生じるおそれはあはりません」とある点からわかると思います)が関係する文、エは不正競争防止法第2条1項1号「ここ数年に…人気のでた」の部分から周知性が、「見た目も…似てはいます」の部分から混同性があることがわかると思います)が関係する文、ということに気づくことができ、それぞれの条項文内容が理解できていれば、正誤の判断はわりと簡単です。

ウとエについては、ずばり該当する裁判例があるのではなく、それぞれの条項文に関するあらゆる裁判例を考慮して解答することができる、ということではないかと思います。

そして、選択肢ウと選択肢エの文は、どちらも不適切であることがわかります。この2つについてはさほど難しくはないかと。

 

むしろ、注意すべきは選択肢アと選択肢イです。

 

先に選択肢イについて書きます。イの裁判例は、おそらく「Yチェアー事件」です。選択肢の文の「医薬品の特許権…と同じです。」の部分から、いわゆるジェネリック家具」について書かれた選択肢の文ということがわかり、この裁判例をふまえた選択肢文であることがわかります。

この裁判例のポイントは、意匠権がきれたとしても、他の権利、例えば商標権が認められ取得できれば商標権侵害を主張、あるいは不正競争防止法違反を主張するなどすれば、商品形態を保護することが裁判において認められた、点です。

不正競争防止法ですが、この場合、商品形態ということで不正競争防止法第2条1項3号を考えられた方もいらっしゃるかもしれませんが、不正競争防止法第2条1項1号又は2号であることがポイントです。商品形態も、第2条1項1号又は2号でいう「商品等表示」になると考えられる場合があり、この裁判例ではそうです。そもそも、意匠権がきれたということは、第2条1項3号による商品形態の保護期間はとうに過ぎていることになりますので、第2条1項3号の適用はありえません

よってこの選択肢イの文は不適切であることがわかります。

 

次に選択肢アについてですが、私は最初はどの判例かわかりませんでした。それで、あらためていくつかの不正競争防止法に関する裁判例を読み直しました。そこで、おそらくこれだろうと見つけたのが、ヌーブラ事件」です。

判例を細かく読むと、この選択肢アの出題と似たような状況により、不正競争防止法第2条1項1号が適用されなくなってしまった旨が書かれていたので、おそらくヌーブラ事件」ではないかと、私は考えました。

 選択肢の文を読みますと、「商品Pの形態は…類似品が出現し…有名な商品になりました。」とあり、このことにより「商品Pの形態自体については…第2条第1項第1号でいう周知な商品等表示には該当しなくなったと思います。」とあり、これらと似たようなことがヌーブラ事件」の裁判例の文にありました。ここでも第2条1項3号ではなく第2条1項1号ですね。

よってこの選択肢アの文は適切で正解であることがわかります。