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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

仮処分決定 コメダ珈琲店vsマサキ珈琲

興味深い裁判所の仮処分決定がでました。私が知る限りでは、日本で初めてトレードドレス(※)についての侵害が裁判所で(仮処分決定とはいえ)認められた事案だと思います(これまでは、可能性はありとしつつも、判決(今回は判決ではなく仮処分です)で侵害が認められるというようなことはありませんでした。)。

 

 

コメダ珈琲店は、ご存知、名古屋を中心に日本各地に店舗フランチャイズ展開をしているコーヒーショップです。

マサキ珈琲は、和歌山市に2店舗ある、ローカルコーヒーショップだそうです。ミノスケとかいう会社が運営しているそうです。

 

マサキ珈琲の、店舗建物外観や、メニュー、皿やカップ等が、コメダ珈琲店のものに酷似しているということで、コメダ珈琲店側が(おそらく不正競争防止法違反ということで)東京地裁に訴えたそうです(なぜに東京地裁なのでしょうか?ちなみに、食器類は仮処分の対象にはならなかたそうです。)。

そして先日、 マサキ珈琲に対して、店舗の使用禁止、差止仮処分の決定がでました。今回は仮処分、別途正式な裁判が進んでいます。仮処分に対し1年半ほどの期間がかかったらしいので、めちゃくちゃ時間かかりましたね(通常仮処分の決定にかかる期間は、その性質上かなり短いらしいです)。

 

詳しい内容はまだ確認できていませんが、日本でトレードドレスの侵害を認めたケースとして、注目すべき事例となったのは間違いないでしょう。

 

日本の商標法制度では、トレードドレス商標は認められていません(※)。政令でも定められていません。トレードドレスを商標法で商標として認めているのはアメリカぐらいでしょうか。だから、今回は不正競争防止法違反での裁判だと思いました次第です。

ただ面白いことに、コメダ珈琲店は店舗建物外観を、日本ではトレードドレス商標は認められていないのでそのかわりでしょうか、立体商標として商標を出願し登録しています(※)(登録番号5851632号)しかも、出願は今年2016年の2月19日、すでに裁判が始まっている状態での出願です。そして、早期審査制度を申請し早期に審査をしてもらって、5月20日には登録となっています(通常、出願から登録までスムーズにいっても、約半年かかります。)。

この商標の出願、登録が裁判所の判断、決定にどのような影響を与えたかはわかりませんが、コメダ珈琲店側としては思いきったことをしたと思います。

弁理士などのブログなどで、「商標法に基づく裁判ではないようだが」などと書いてあったので、いったいどういうことなんだろうと不思議に思っていたのですが、まさか店舗建物外観を「立体商標」で出願登録したとは思ってもみませんでした(※)。

 

 

話は変わりますが、裁判より前に、両者はちょっとした関わり合いがあったそうです。

ミノスケは、マサキ珈琲をやる前に、コメダ珈琲店に、フランチャイズ申請をしていたそうです。しかし、どういうことがあったかは私は知りませんが、コメダ珈琲店はその申請に対して断ったそうです。

そこで、以下は私の単なる妄想なのですが、ミノスケは、実はコメダ珈琲店フランチャイズを断られる以前に、すでにコメダ珈琲店フランチャイズ店舗の準備(店舗建物を作ったりとか)をしていたのではないかと。しかし、コメダ珈琲店フランチャイズを断られてしまったため、その準備したものを利用してマサキ珈琲をオープンしたのではないかと。あくまで私の妄想です(笑)。

あるいは、コメダ珈琲店愛をめちゃくちゃ強くもっていたミノスケは、コメダ珈琲店からフランチャイズを断られたため、ショックを受け、愛が歪んでしまって、コメダ珈琲店に酷似したマサキ珈琲をオープンしてしまったのではないかと。あくまで、これも私の妄想です(笑)。

 

 

閑話休題、おそらくこの仮処分決定についてはマサキ珈琲側は不服でしょうから、マサキ珈琲は異議を申しでるでしょう。また、正式な裁判はまだまだ続くわけです。なので、この裁判まだまだ目がはなせません。要注目です。

 

 

 

 

トレードドレスといえば、最近の上海での 「大江戸温泉物語パクリ事件」も一部トレードドレスの問題があり、こちらも興味はありますが、なにぶんわからないことだらけなので書けません。

ま、くまモンに関しては、間違いなくやばいと思います。だいたい「『大江戸』温泉物語」なのに、なぜ「くまモン」なんだ(笑)?

しかし、裁判になってもかなり厳しいような気はします。いずれ、詳細がわかったらブログで書くかもしれません。

 

 

 

 

※実は、トレードドレスの定義は日本の商標法上ありません。政令での定めもありません。社会一般的にも定義が固まっていないといってよいと思います。

トレードドレスの定義をいうとしたら「店舗の建物外観、内装、ディスプレイ、席等の設備のレイアウト、商品ではない什器や道具類等の、形状や色や配列、制服等において、自他識別ができるものであり、企業(の商品や役務)のイメージをつくりだしてくれるもの」という感じでしょうか。このトレードドレスに商品の包装等の色や形状等の「立体商標」を含める考えもあります。コメダ珈琲店の店舗建物外観の「立体商標」は、まさにこれといっていいと思います。

なお、一般的によくある形状のものに、企業や商品の名称、ロゴ、マーク図形をつけた程度では、まず「立体商標」と認められませんし、トレードドレスともいえないでしょう。企業や商品の名称、ロゴ、マーク図形がなくとも、その形状になんらかの独自性があり識別力が発揮されないと、その「立体商標」やトレードドレスは認められないでしょうから。

(☆後日訂正。この場合でも「立体商標」として認められる場合があります。ただし、この立体形状自体が一般的によくあるものなのであれば、その形状単独には識別力は認められないでしょう。あくまで識別力はその形状にふされた企業や商品の名称、ロゴ、マーク図形にあるわけです。ですから、立体形状と平面図形、これらが全体的に立体商標として認められることになるのです。この点は御理解と御注意が必要です。)