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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

商標「黒夢」について、前回のブログの修正及び補足

実は私、入院しました。大したことはありませんが、なんやかんやでしばらくの間は病院のベッドの上、です。
入院中はけっこうヒマになると思われ、知財の勉強ができたり、本をじっくり読んだり、ブログも書いたりできる、いろいろできると考えてましたが、なかなかやる気がおきず、すでにのんびりだらだらと過ごしております(笑)。
まあ、一念発起してブログを書きます(笑)。


さて、前回、ロックバンド黒夢の商標登録について書きました(http://hidethecsipm.hateblo.jp/entry/2016/10/16/111207)が、以下、その修正及び補足を書きます。

黒夢をどう読みますか?
黒夢を知っている方々、ファンの方々や、関係者の方々ならば、すぐに「くろゆめ」と読むことができますが、ファンではない黒夢を知らない方々や、関係者でない方々は、おそらく「こくむ」と読んでしまうと思います。

商標の読み方(「称呼」といいます)は、実は商標出願者側が指定することはできず、特許庁が一般的にこう読まれるだろうという読み方を独自にあてがいます。
ですので、特に漢字商標で独特な読み方をするものは、実際の登録において異なる読み方を称呼として登録されてしまうことがありえます。

もし商標黒夢の称呼が、「こくむ」として登録され、「くろゆめ」と登録されていないとすると、ひらがな「くろゆめ」やローマ字「kuroyume」で商標の表記をした場合は、商標の権利範囲外での使用となってしまうと考えられます。
ですので、ローマ字商標「kuroyume」及び「KUROYUME」を、別途登録したのではないか、と考えました。
つまり、このローマ字商標の出願登録にはちゃんと意味があった、といえます。

この点を、修正して補足します。

ただし、J-Platpatで確認したら、「くろゆめ」の読み方もこの漢字商標の称呼として登録されています。そうなりますと、ローマ字商標を登録する必要があったのかどうか、やはり気になります。
また、そのローマ字商標ですが、大文字と小文字、両方で登録する必要はもちろんありません。どちらかで登録していれば、十分です。

以上、修正及び補足終わり。


なんにせよ、商標が、漢字や(読み方が一つに定まるローマ字の場合を除く)アルファベットのような、読み方が複数ある場合だと、意外に注意が必要です。

例えば登録しているのが漢字商標で実際に使用しているのがひらがな表記の場合などでは、「登録商標(漢字)と実際使用している商標の表記(ひらがな)とが社会通念上同一であるとみなされるかどうか」が重要である、ということです。
ひらがな表記が、その漢字商標の一般的な読み方で、かつそれが漢字商標の称呼として登録されているのであれば、その称呼をひらがなで表記して商標を実際に使用している場合は、登録商標社会通念上同一であるとみなされる可能性は高いといえます。
しかし、黒夢は、知らなければ普通なかなか「くろゆめ」と読むことはできないかもしれません。漢字商標の称呼としては登録されなかったかもしれなかったわけです(前述のとおり、実際は登録されましたが。)。
こういう場合は、漢字商標の他、ひらがな(あるいは、カタカナ、ローマ字等、実際に表記に使用する字体)を商標登録しておいた方が、より権利が確実になる(ひらがな、カタカナ、ローマ字で使用しても登録商標の使用であると、確実にいうことができる)わけです。

登録商標がひらがなの場合ならば、カタカナで使用しても、ローマ字で使用しても、おそらく登録商標の使用とみなされる可能性は高いでしょう。理由は、読み方は一つしかない(つまり、社会通念上同一とみなされると考えられる)から、です。


まあ、現実には、商標登録に金をかけられる大企業でもない限り、あるいは特別な理由がない限り、漢字商標もひらがな/カタカナ商標もローマ字商標も、全ての字体で商標を出願し登録するようなことは、あまりしないようです。
個人的には、特に必要がない限りは、そこまでしなくてもいいのではないか、と考えます。逆に言えば、必要があるならば、そうするべきです。


今回の「黒夢」商標は、はたしてどちらだったのでしょうか?