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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

【解説の大訂正】 第20回1級ブランド専門業務学科試験問題 自分学習用解説 43問目について

前回書きましたとおり、第20回(1級ブランド専門業務学科試験だけで考えれば、まだ第2回目にすぎない)1級ブランド専門業務学科試験問題 自分学習用解説 43問目について、解説の大訂正をいたします。


43問目は、英語ができて、かつ「英国商標法も日本商標法は同じものだ」なんて変な思いこみさえしなければ、先入観さえ持たなければ、両者の違いに気づくことができ、実は簡単に正解にたどり着くことができます。

43問目の問題文に「下線①に関し」とあるので、下線①の問題と言っているにもかかわらず、次に「識別性に関する記述として、もっとも不適切」とあり、さらに選択肢エは下線③のことに触れています。選択肢エを判断するためには、下線③の英文、つまり英国商標法第3条第1項但書を読まなければなりません。今思えば、少しズルいかも、です(笑)。ですが、ここまでは、私も一応気がつきました。
しかし、私は、「英国商標法第3条第1項の但書を、日本商標法第3条第2項と同じ」と思いこんでしまい、そのため前者と後者の違いに気がつくことができませんでした
どちらも同じ、いわゆる「セカンダリー・ミーニング」についての規定条文なので、私は変に先入観を持ってしまい、つい同じと考えてしまいました。
選択肢エをよく見ますと、『登録』日前」と書かれています。そして、英国商標法第3条第1項の但書を見ますと、”before the date of application for registration”、つまり『出願』日前」と書かれています。

この部分、「『登録』日」と「『出願』日」の違いこそが間違いで、よって選択肢エが不適切で正解ということになります。

なんだ、英語の問題じゃないか(笑)。商標の知識いらないじゃん(笑)。

英国商標法第3条第1項の但書も日本商標法第3条第2項もどちらも知らなくても、つぶさに問題文の英国商標法第3条第1項の但書部分(英文)と選択肢エ(日本語文)を読んで、それぞれの違いに気がつくことさえできれば、むしろ条文を知らない方が下手に先入観を持たずに簡単に43問目を解くことができたのではないでしょうか。

日本商標法第3条第2項には、「登録日前」や「出願日前」という使用開始時期や期間に関する表現は、そもそもありません。日本商標法第3条第2項にとらわれてしまった私は、この違いを見落としてしまいました。


ああ、痛恨なり!!!


なお、日本商標法第3条第2項ですが、前述のとおり時期に関する表記は条文上なく、時期に関しては審査基準の運用上他の点を含めて総合的に判断されます。とはいえ、第1項の判断は「査定時」点によるものとされ、第2項もまた「『査定時』までの使用」によるものとされています。

これは実は大事な点です。
例えば、とある識別力が弱い商標Aがあり、登録出願をしたとします。これには類似の商標Bがあり、これは未登録ですが、実際の使用は商標Aよりも遅かった、とします。
そして、商標Aの「『査定時』までの使用による識別力獲得の判断」ですが、実際の使用は商標Aより遅いものの商標Aの審査判断時である査定時までには商標Bは全国的に使用されていてそれなりに知られていたため、商標Bは商標Aの審査において考慮されるべきものであり、結果商標Aは第3条第2項によるセカンダリーミーニングでの識別性を認めることができないので、商標Aの登録は認められない、ということになります。
つまり、判断時点である「査定時」でどうなのか、ということなのです(判例として、平成14年12月の審決取消訴訟「ゆず入り七味唐辛子事件」東京高裁判決があります。)。

さらに書けば、問43の選択肢ア、イ、ウですが、これらはこの裁判のことを詳しく知らなければわからない内容です。特に選択肢アなんて、裁判における単なる発言の事実にすぎません。
このことを考えれば、選択肢エが、選択肢ア、イ、ウと比べて、異質な文であることに気がつき、そのことからも、選択肢エがあやしい、とプンプン匂ってくる(笑)ことに気がつきます。
試験当日、気がつかなかった私は、そうとう動揺していたんだと思います。



しかし、私が以前に書いた、あの解説はなんなんでしょうね。検討違いも甚だしく、あまりの恥ずかしさに穴があったら入りたいです、本当に。



昨年の試験、まんまと私はやられました(悲)。