書籍紹介その26 意匠の実務
前々々回、前回と、二回にわたり、第20回知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験問18の意匠の問題の再説明をいたしました。
ふりかえると、第20回1級ブランド専門業務学科試験は、比較的意匠の問題が多かったと思います。
今度の第23回の試験も、ハーグ協定ジュネーブアクトや意匠法改正に伴う問題が出題されて、意匠の問題が前回並み以上に出題されるのでは、なんて想像しています。
なので、意匠についてしっかり勉強しておきたくなり、何かいい書籍がないかな、と探していて見つけたのが、この書籍です。
で、実際読んでみたら、大当たりだと思いました。
しかし、「実務者向けのちょうどいい意匠の書籍」って、ありそうでなかったように思えます。実務に役立ちそうな点、実務者にわかりやすそうな点が、まさに私には画期的だと思います。
もっともこの書籍、知的財産管理技能検定2級くらいの知識がないと読みこなせないと思います。
知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験の学習用書籍にもいいのでは、と思いました。
この書籍を熟読すれば、意匠の経験がほぼゼロに等しい私でも、その経験不足を補えそうな気がします。
なお、書籍の構成は、①出願前(制度説明や出願書類の作成等)、②出願後(出願から、審査を経て、登録になるまで)、①②に対してページ数は少ないあが、③登録(権利化)後(侵害対応等)、そしてわずか10数ページですが④ハーグ協定に基づく国際デザイン保護、となっており、それぞれにおける実務等について説明しています。
①と②だけで、全ページの約7/8をしめています。つまり、登録前(いかに登録査定にまでたどりつくか)における実務についての説明に大部分のページをさいているということであり、やはり登録(権利化)することが一番大事で重要ということなのでしょう。