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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

実際のところ著作権は難しく意識されにくいのだろうな その1

実際のところ、著作権は難しく、なかなか理解されにくい、意識されにくい、とは思います。だからといってこのままでいいとは、私には思えません。


昨年、徳島県徳島市の地元の画家が、地元のとある神社に、某マンガの絵を描いた巨大絵馬を奉納した、というニュース。結局、神社側は、奉納された巨大絵馬の展示をやめ、取り外すことにしたらしいです。


「年末まで、著作権侵害ニュースですか?」と思いました(苦笑)。
まあ実際のところ、著作権の判断は例えプロの方でも難しいのかな、なんて考えたりしています。もちろん、難しいから考えなくていいわけではないことは、いうまでもありません。


今回はマンガなんですよ。

例えば、①子供が人気マンガやアニメの絵を描いたりする②マンガやアニメのオタクの方々が同人誌を作って即売する③マンガやアニメの絵をPOPのイラストに使ったりする、等いろいろなケースがあります。そして、④今回のニュースのケース

基本的に、これらは全て、形式的には(あくまで形式的に、です)著作権侵害なんです。
しかし、著作権には、例外規定があったり、あるいは権利者が黙認したりすることで不問とされている、ことが少なくないのです。

そして、もしかしたら、そのために、今回のニュースの件は、「マンガだからまあいいだろう」という甘い認識をしてしまったことによりおこった事件、なのではないでしょうか。

①の場合、子供の落書き程度の絵に目くじら立てるな、という方もいらっしゃるでしょうが、それでも形式的には著作権侵害です(そして、もし子供が、落書き程度の絵でもオリジナルの絵を描いたなら、それは立派な著作物で、その子供に著作権が発生します。)。形式的にはそうですが、子供の落書き程度の絵は原作品のオリジナルの絵と比べたらつたないものであり、子供自身は単に落書きしたいだけで、SNSにアップして自己顕示欲を満たしたり、またコミケ等で販売するわけではありません。なにより、1つ1つ侵害に対応していたら、きりがありません。仮に対応できるとしても、子供の落書きにまで著作権を主張してやめさせようとしたら、そのマンガやアニメを子供達が好きになりますか?マンガやアニメ、売れなくなります。だから、権利者は黙認しているのです。
②の場合も同様です。変に著作権を主張して、マンガやアニメが売れなくなったら大変です。ましてや、彼ら彼女らは作品が好きだから、楽しいから、同人活動をしコスプレを楽しんでいるのです。彼ら彼女らはファンなんです。侵害しようなどとは考えていないでしょうし、金儲けを全く考えていないとは私は思いませんが、そうだとしてもこれを一番に考えている人は少ないと思います。それならば、彼ら彼女らに理解を示し、黙認する方が、権利者側にははるかにメリットがあります。なんか、このように文章化すること自体、すごく野暮ったいです(笑)。もちろん、彼ら彼女らの中には悪質な人もいるかもしれません。そういう人達には遠慮なく著作権侵害を主張していいのではないでしょうか?ダブルスタンダード?はい、その通りです。でも、悪質な人達に対するならば、仕方がないと私は思いますし、権利者には認められている行為ですから。
③はまずいです。なぜなら、例え手描きのPOPの絵でも、これは間違いなく著作物(絵)の商業利用です。これにより、物が売れたとしたら、これも立派な不当利得といえます。もっとも、実際にはその証明は難しく、あまりに露骨で明確でない限りでは、黙認せざるを得ないでしょう。また。不当利得がなくとも、著作者人格権の侵害になる可能性があります。


(その2に続きます。)