読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

ゴーストライティング契約

12月から、文字の色や大きさを変えることができる機能がついたのは嬉しいですが、そのうち色の機能については、はてなキーワードには対応しないので、はてなキーワードはこれまでどおり黒色のままなのです。
これ、なんとかならないのでしょうか?プログラミングのことはよくわからない素人ですが、すぐになんとか修正できそうな気がするのですが。



さて、本論に入ります。

前回のブログでふれた、番組「生活笑百科」での相談の内容は、うろ覚えですが、確か下記のような感じだったと思います(一部勝手なアレンジをしているかもしれません。記憶違いということで許してください。)。



甲子さんは、友人の乙美さんに頼まれて、乙美さんの代わりにタウン誌にのせるエッセイを書きました。
ただし、このエッセイは『乙美さんが書いた』ということで公表されタウン誌に掲載されました。つまり甲子さんがしたことはゴーストライティングです。また、甲子さんはこの謝礼として、乙美さんから食事をおごってもらいました。

ある日、タウン誌のこのエッセイを読んだ別の友人達が『乙美さんすごい』と褒めていたのを聞いて、『本当は私が書いたのに』と思ってしまった甲子さんは、『それ私が書いたの』とその友人達に言ってしまいました。

そしてまた別の日、乙美さんは甲子さんに、『あなたが本当のことを言ったから、そのことがばれて、他からの仕事がきていたのにキャンセルされてしまった。他からの仕事では、ちゃんと自分で書くつもりだった。キャンセルされた仕事をどうしてくれるの?』と言って、損害賠償を求めてきました。甲子さんはどうすればいいのでしょうか?」

確かこのような内容の相談だったかと思います。


甲子さんと乙美さんは、書面こそ交わしていませんが、口頭ではちゃんと契約をしているといえます。そしてそれは履行もされています。甲子さんは、乙美さんに代わってエッセイを書き、乙美さんに提供しました。乙美さんはその対価として、甲子さんに食事をおごりました。このように契約は成立し、それぞれの債務は履行されています。
ゴーストライティング契約は、これらの双方の債務履行の他、ゴーストライティングした側が著作者人格権を行使しないことゴーストライティング物をゴーストライティングさせた者の名で公表することが、その契約の主要かつ重要な事項とされています。私はこれに、ゴーストライティング契約自体の秘密保持義務が加わると考えます。
なお、ゴーストライティングとその対価の債務履行以外については、今回の場合契約にて明確に双方の間で確認され合意されている事項ではないですが、この場合、暗黙の了解、と考えられるでしょう。



形式的には、甲子さんの「『自分(甲子さん)がこのエッセイを書いた』ことを言ってしまった」行為は、契約違反行為であり、またその行為によって、きていた仕事がキャンセルされてしまったという損害が発生しています。
そうなると、甲子さんは乙美さんに損害賠償をしなければならないのでしょうか?


そもそも、実質的には、「このゴーストライティング契約自体が、民法第90条の『公序良俗』に反する、として無効である。」といえます。そうなると、契約が無効である以上、甲子さんは乙美さんに契約での損害賠償をすることはありません
これが一般的な考えのようです。だから、「生活笑百科」に出演した弁護士も、確か同じように回答されてました。



前回に挙げた佐村河内氏の件にしても、もし佐村河内氏と新垣氏の間でゴーストライティング契約が交わされていたとしても、それは無効です。


ちなみに、番組で、この「『公序良俗』に反するとして契約無効である」との説明があったところで、あわせて著作権法上の刑罰である「著作者名詐称罪」が紹介されていました。それで前回のようなブログを書いた次第です。