書籍紹介その25 クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました
私は、以前から、いわゆるクリエイターの方々は、自らが、ちゃんと著作権の概念、理念、法制度を理解し、これらに対してちゃんと考えた上で言動をしていなければダメだ、と考えていました。
そして、インターネットやSNS等が存在する現在、いわば一億総クリエイター、誰もがクリエイターである現在、みんなが著作権の概念、理念、法制度を理解してその上で考えた言動をしなければダメだ、と考えています。
さらにこれに加え、開きなおって平気で「著作権法制度がわからないのだから、著作権の違反侵害行為をして何がいけないんだ」「違反侵害行為をした方が社会にとってみんなにとっていいので、むしろすべきだ」などと逆に堂々としている人もいます。
しかし違反侵害行為は違反侵害行為、よほどの正当性がなければ、到底許されるものではありません。
これは、「刑法を知らないから、モノを盗んでいいんだ、人を殺していいんだ」「社会や人のためになるなら、モノを盗んでいいんだ、人を殺していいんだ」と言っているのと全く同じ理屈です。こんなことが認められていいわけがありません。
さて、クリエイターに向けて、このような書籍が出版されました。
クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本
- 作者: 鷹野凌,福井健策
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2015/04/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る
まずは、この書籍に書いている内容を理解していただき、その後必要に応じて、もっと詳しい内容の書籍等にあたっていただきたいと思います。
この書籍は、比較平易な文章で著作権の(概念、理念そして)法制度について簡潔に書かれていますので、かなり理解はしやすいと思います。といいますか、著作権がいくら難しくても、この書籍に書かれていることくらいは理解してもらいたいものです。
また、いろいろ多岐にわたる問題点について書かれていますので、現在の著作権にまつわる主要トピックを知ることができます。今年2015年から施行された改正著作権法での、インターネットにも対応した内容での「出版権」についても触れていたりと、最新のテーマも扱っています。
会話形式になっているのもわかりやすい一因だと思います。さりげなく書かれているギャグはお約束ということで(笑)。
この書籍は、その助けになるのではないでしょうか。