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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

タレント契約の話 より具体的な契約は身を助く、かも

あらかじめ書いておきますと、私は今回の判決は、当然だと思っています。その点は誤解なきようお願いします。



東京地裁で、AV出演が原因で契約解除をした元タレント女性に対する、プロダクション側の、違約金の支払いをその女性に求めるためにおこした裁判において、「(元タレント女性の)意に反するAV出演は許されず、契約は即時解除できる。」という判決がだされました。


「意に反する」という点が重要ポイントだと考えます。

おそらく、プロダクションと元タレント女性との間の契約において、少なくともこの女性はAV出演を想定していなかったと思います。世間の常識的判断でも、普通AV出演は想定されていないと考える、と思います。だからAV出演は女性の「意に反する」ことだった、と裁判で判断されたわけです。
一度はAVに出演したらしいです。しかし、それはこの女性がすすんで望んで出演したわけではないでしょう。おそらく、プロダクション側は強要的だったと思いますし、この女性にしても、タレントとしてやっていけなくなると思って、自らの意に反してAVの出演をしたのでは、と思われます。

もしかしたら、プロダクション側としては、実はAV出演も想定していて、それをふまえて当の女性と契約を取りかわしたのかもしれません。だから、プロダクションとしては、当然にAV出演は問題なくOKと考えたのかもしれませんし、契約解除の話がでたので「じゃあ違約金払え」ということになった、のではないかと思います。
お互いが共通してこのように認識して合意して契約したのであるならば、この契約の解除が認められることはまずないでしょう。今回は「契約即時解除」が認められた裁判結果となりましたが、もしかしたら認められない結果になっていたかもしれません。逆の結果になっていたかもしれません。


ですので、今回のようなことを今後さけるため、最初に契約をする段階で、
①NG行為を具体的に列挙し、そのNG行為の仕事は当然拒否でき、もし拒否してもなおプロダクション側が強要してきたら契約即時解除ができる、ような内容の契約条項にする
②また、想定外の列挙していない行為の場合でも、拒否ができる可能性を作っておく、
などのような条項をつくるべきでしょう。プロダクション側に対して、強く有利な内容の契約をするべきです。

(特に弱小の)プロダクションとしては、「こんな契約などできない」と言ってくるでしょう。ならば、このようなプロダクションとは契約しないだけです。こういう契約ができないということは、そのプロダクションはその程度だ、と自らアピールしているようなものです。


翻ってタレント側としては、最初に契約を「ちゃんとしっかり」しておけば、後々自分の身の助けになるわけですから、今後は、タレントは契約する際は、ちゃんとその契約内容を確認して、必要があればその内容を変更したり条項を加えるべきだと考えます。芸能界に入れるからと、タレントになれるからと、安易に契約をしてはいけない、ということです。
力関係がどうのこうのとか、とにかくタレントになりたいからとか、契約なんてどうでもいいなんて考えず、なにより自分を守ることを優先して考えてください。



ちなみにこの裁判、プロダクション側は控訴せず、よってこの判決が確定したそうです。