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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

なんでもかんでも著作権を主張するのはちょっと…

ある意味前回の続き的な話です。


とにかく五輪エンブレム問題、佐野氏デザインのものは使用されないことになりました。しかし、これにより、スポンサー企業や東京都等には混乱等が生じましたし、件のベルギーの劇場側は訴訟を取り下げていないようですし、あたらしいエンブレムをどう募集してどう審査して決めるか、などなどいろいろ問題が沢山残っています。
誰がどうケリをつけるのでしょうか?
何もできない私は、成り行きを見守るしかできません。



さて、今回の件で、「結局世界的に、著作物とはなんぞや?」ということが、個人的にはずっとひっかかっています。もっとはっきり書けば、「日本では著作物とは考えられないものが、海外では著作物として認められているのか?」ということです。

個人的には、やっぱりベルギーの劇場のマークは著作物だとは思えないので、著作権があるとはとうてい考えられないのです。
「創作」物だとは思います。クリエイティビティはあるとは思います。ですが、著作権によって保護されるべき対象である著作物とは、どう考えても思えないのです。世の中には、創作されクリエイティビティが発揮されているものがごまんとありますが、それらが全て著作権で保護すべき著作物であるとは、私には思えないのです。創作の程度、質や量によって、その他の個別条件などにより、著作権で保護されるべきものとそうでないものをわけるて考えるべきではないか、と私は考えます。

おそらく、海外の幾つかの国では、その点を比較的緩やかに考え、日本では著作物とは認められないものも、その国では著作物として認めている、のでしょう。ベルギーはその国の一つなのかもしれません。




著作権は、ベルヌ条約その他の幾つかの条約により、条約同盟国間において世界レベルで保護されてはいますが、現実的には各国の著作権法制度にその保護の程度内容は委ねられています。国により、権利保護期間が異なっているのも、その一つのあらわれです。

だから、応用美術を著作物としていて、その著作権を積極的に認めている国があっても、それはその国の法制度に基づくものなので、それはありえることなのです。

しかし。
ただ、その国の著作権法制度を、その国以外にただちに当てはめて考えることはできないししちゃいけないだろう、と私は思うのです。

件の五輪エンブレム問題、このエンブレムは、件のベルギーの劇場のマークの著作権に抵触するので、ベルギー国内では使用せず(ベルギー国内ではエンブレムなしでいいでしょ、もう)、ベルギー以外の国では、その国ごとに使用するしないを決める、いっそのことそうしてしまえばいいのではないでしょうか。
確かにベルギー以外の国でも、条約同盟国ならば条約上、ベルギーの著作物は保護されます。ですが、他の国においては、その国の著作権法制度に従って、ベルギーの劇場のマークの保護のため件の五輪エンブレムを使用するかどうかを決める、そしてその決定を実行すればいいと思います。
別にエンブレムがなければいけないわけではないでしょうし。


さて、翻って日本国内ではどうするべきでしょうか。
私は、佐野氏デザイン五輪エンブレムとベルギーの劇場のマークは似ているとは思いますが、抵触するほどのものではない、侵害するものではない、と考えています。
ですので、私なら、まず日本の裁判で、ベルギーの劇場のマークの著作権不侵害証明の訴訟をおこします。そこで、ベルギーの劇場のマークに著作権がない、だからそもそも著作権侵害などあり得ないことを主張します。そしてその裁判に勝訴し確定した段階で、日本国内では堂々とエンブレムを使用します。
なお、念のために書いておきますが、これは、佐野氏のパクリがあろうがなかろうが(そもそもパクリと似ていることは別概念ではないでしょうか?)、(そして似ている以上、その対処として)、著作権侵害の可能性を(日本国内において)閉ざすことで、(少なくとも日本では)侵害することはない、とする考えです。



さらに付け加えれば、商標として考えた場合は、最初から全く問題はない、と私は考えています。むこうは、商標登録どころか出願申請すらしていないようですし、また未登録商標の先使用権はおそらく主張できないと思うからです。