知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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書籍紹介その21 商標教室 基礎篇

前回、書籍「新商標教室」を紹介しました。その前身の書籍がこの「商標教室 基礎篇」です。
私にとっては、どちらも、商標におけるバック・トゥ・ベーシックな書籍、なのです。


私は、これまで会社での業務として、会社の知財、主として商標の管理業務をしてきましたし、また今後もしていくでしょう。
この業務をやり始めた頃と、今とでは、知識や経験において雲泥の差があります。かつての自分と比べれば、今の自分の方がはるかに能力的に上ですが、しかしまだまだであり、今後も勉強と研鑽を積む日々が続きます。

今現在の状況として、この業務を始めた頃と異なり、商標(及び知財)ついては、商標管理担当者としていろいろな事を考えなければならなくなっています。そして、自分なりになんとかやっていますが、時々自分でも混乱してしまい、判断ができなくなることがあります。
もちろん、そのような時は、弁理士や弁護士のような専門家に相談するわけですが、そうなんでもちょくちょく質問できるわけではありません。重要な事とか緊急性を要する事とかに限られます。
些細な事を質問するわけにはいきませんので、そのあたりは自分の能力レベルをあげて、自分で考え解決を図るしかありません。

質問するレベルではないけど、はっきりさせなければいけない、はっきりしたことを調べなければいけない、そんな時が私にはあります。
そのような時は、書籍、インターネットでの検索、(あまりしませんが)特許庁などへの質問など、とれる手段はなんでもとります。

書籍と書きましたが、なんでもいいわけではありません。必要な事が必要な時にずばっと得られるもの、あるいはそうでなくても、迷った時の道しるべ的になるもの、でないと私には役に立ちません。
その道しるべとなる書籍は前回紹介した「新商標教室」なのですが、今回紹介するその前身の「商標教室 基礎篇」も、いささか古い書籍ですが、まだしっかり道しるべになります。ですので、こちらも紹介します。

商標教室(基礎篇)

商標教室(基礎篇)


紹介してなんですが、10年以上前の書籍ですから、正直古いですし、また、既に絶版です。

しかし、この書籍でも、基本的な事は網羅され、十分説明されています。細かい点では今現在とは異なっていても、その基本的事項は本質的に昔も今もなにも変わっていないと思います。いや、現在においても、本質をつくその鋭さはなお有効であるとさえ思います。

なので、「新商標教室」もそうですが、こちらも「迷った時、基本に戻りたい時、本質をつかみたい時に、繰り返し読むべき書籍」と、私は思いました。その意味で、バック・トゥー・ベーシックな書籍、だと思いました。


ちなみに、前回もふれましたが、この「商標教室 基礎篇」には、「商標教室 判例研究篇」「商標教室 判例研究篇2」がございます(これらも絶版です)。

「基礎篇」も含め、これらの書籍は、大きく、「商標論」「商品論」「顕著性論」「類似性論」に章立てられています。
「基礎篇」は、この4つにプラスして「制度論」の章があります。「判例研究篇」及び「判例研究篇2」は、前者が「商標論」「商品論」に関しての、後者が「顕著性論」「類似性論」に関しての判例が書かれまとめられています。
前回の「新商標教室」の紹介でも書きましたが、一般的な商標解説書籍とは違う、法条項の構成にはこだわっていないこの独特な章立ても、商標(及びその法と制度)をわかりやすく理解するための工夫ではないか、と私は思いました。私にはすんなり頭に入ってきました。


あと、これは私だけかもしれませんが、前回の「新商標教室」、今回の「商標教室 基礎篇」を読んで、著者である小谷弁理士の商標に対する熱い情熱を感じました。