知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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清酒の商標「久保田」と「Kubota」 漢字商標とローマ字商標を考てみる (3)

(さらに、前回の続きです。)

しかし、不思議なのは、日本酒「久保田」の企業が、なんで清酒登録商標として、ローマ字の「Kubota」を出願したのか、ということです。


ちょっと考えてみました。なお、以下に書くことは私の推測に過ぎません。

①実は、海外への輸出、販売展開を考えている。
②そのための準備として、複数の国、地域での商標権取得を考えていて、費用を抑えるためマドプロ出願を考えている。
③マドプロ出願の前提として、まず日本国内で、商標「Kubota」を登録しようとしている。
ということではないか、と思います。

もしかしたら単純に、
④他者(社)に、清酒について「Kubota」を標章として勝手に利用されないようにするため、さらには、もし他者(社)が勝手に利用している場合でこちらの警告に従わないいざという時のために「禁止権」を行使するため。
⑤もっと単純に、他者(社)に清酒を指定商品としての「Kubota」の商標権を取られない様に、先に権利を取得するため。
これらの理由で、商標の登録出願をしたのかもしれません。


なお、今回のように、清酒を指定商品とした「Kubota」商標の出願に対して拒絶査定がでたとしても、⑤に関してだけは、それでもまず問題はありません。
「Kubota」商標に、第3条第1項4号違反で識別力がないと判断されたということは、おそらく他の人が出願しても同様に判断されるでしょうから、他の人に商標権が先に取られることだけはあり得ない、というのがその理由です。


と、想像してみました(笑)。