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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

コスプレと著作権 雑感

今日も、昔書きかけのものをアップします。多少古かったり、文がおかしかったりしていても、御容赦ください。


著作権法第30条では、「家庭での使用や家庭での使用に準ずる限定的範囲における私的な『使用』のための複製」が認められています。

(なお、著作権法上、「使用」と「利用」は明確に違います。だから、コスプレを「使用」と見るか「利用」と見るかによって違ってくると考えます。「使用」は著作者、著作権者の許諾は不要ですが、「利用」は許諾が必要です。)

さて、コスプレは、著作権法第30条違反、違法でしょうか?

自分でコスチュームをつくり、自分自身がそれを着るのが、大前提です。
以前に業者が捕まりましたが、自分が着るとしても外部業者に作らせたらそれはアウトです。これは私的な「使用」にはならないと考えられ、「利用」と言えるでしょうから、著作権法違反です。いわゆる「自炊問題」と同じ理屈です。「自分で作りそれを自分で着るなら」問題はないわけです。

そして、私は、「どこで着るか?」も大事な問題だ、と考えています。「どこで着るか?」でその影響力が違う、と考えるからです。

(まったく面白くないでしょうが)家の中でコスプレするならば、問題になることはないでしょう。
また、例えば友人達とカラオケボックスでコスプレしてアニメソングを歌う、という場合、この程度ならコスプレは私的な使用になりえると思います。家庭での使用ではありませんが、私的な使用と考えられる範囲である、「家庭での使用に準ずる」と考えていいと思います。

では、コミケの会場でのコスプレはどうでしょうか。私は、流石にこれを著作権法30条でいう「家庭での使用に準ずる」ということはできないと思います。コミケでのコスプレは、自分で作って自分で着る限りは本来「使用」と言えますが、コミケという場所を考えれば「利用」となり、著作者、著作権者の許諾がなければ違法になりえる、と考えます。コミケのような、著名なイベントで規模も大きく(いまや大メジャーイベントです)、ある意味公共的なイベントにおいて、コスプレが違法でないのは、むしろおかしいという気が個人的にします。
コミケの会場でのコスプレは、この点で「利用」になると私は考えています。「利用」ですから、著作者、著作権者の許諾が必要だと私は考えます。

しかし、今まで無許諾で問題になったことなどありません。何故か?簡単に言えば「黙認されている」からです。著作権は「親告罪」ですから、違法でも黙認されていればその罪は問われることはありません。また、黙認されているのですから、民事で訴えられることもありません。

もちろん「違法ではない」と考えることもできるでしょう。
私はそう思いませんけれども。

とどのつまり、コスプレは、仮装にすぎません。仮装に目くじらたてる人はまずいませんから。だとしても「違法は違法」ではないでしょうか。コスプレ=仮装に対して、これまで「違法だ」と訴える人がいなかっただけの話であって、今後どうなるかわかりません。


なんにせよ、「『違法ではない』ことと、『違法だが黙認されている』ことが、極めて混同されている状態になっている。」ことを認識することは、非常に大事なことだと思います。

コミケで売られている、いわゆるアニメやマンガの同人誌、その大部分は権利者に許諾を得ずに作成販売している二次著作物であり、これは立派に著作権を侵害している違法行為です。
これが、なぜ今までほとんど問題になっていないかというと、「黙認されている」からにすぎません。コスプレもこれと同じことです。


ちなみに、この「黙認」は、ネット上でも数多く見かけます。これが酷くなっていけば、いずれ著作権侵害罪は親告罪でなくなるかもしれません。それ以前に、今まで黙認されていたものが、黙認されなくなくなり、親告罪ゆえにどんどん訴えられるようになるかもしれませんね。



著作権の「私的な使用」(と「利用」)、ここらで一度みんなであらためて考えてみる時期にきたのではないでしょうか?