知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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精神拒絶 その1

「精神拒絶」なんて言葉、初めて知りました。私もまだまだ勉強不足のようです。


「精神拒絶」とは、簡単に書くと、「登録申請している商標において、その権利者自身が、その商標自体及びその商標の権利範囲が、その権利者がすでに登録している先の商標と同一である場合、その後から出願された登録申請は認めず拒絶する」ということです。簡単に書くつもりが長くなってしまいました(笑)。
「重複をさけるための制度」と言えば簡潔すぎですか(笑)?
同一の人・企業等が、自身が権利をもっている商標と同一の商標を、その先願商標における指定商品・役務内容と同一の指定商品・役務内容(あるいは同一の指定商品・役務を含む内容)で登録申請した場合、その後願は認められず拒絶されてしまいます(国際商標登録による重複の場合等一部例外的に認められる場合があります)、ということです。

例えば、私が、○○○○○という商標を、第9類指定商品「CDプレーヤー」で登録していて、その商標権をもっているとします。そして、私が、後になって同じ商標○○○○○を、第9類指定商品「CDプレーヤー、DVDプレーヤー」で登録申請出願しても、精神拒絶により、後願は拒絶される、ことになります。この指定商品から「CDプレーヤー」を削除すれば、「DVDプレーヤー」だけになりますから、これだと登録は認められます。こういう補正はOKです。

私、つい最近になってはじめてこの言葉を知りました。勉強不足です。


精神拒絶は、商標「法」上では規定されておらず、制度の運用上、審査基準において決められて、ガイドラインか何かに書かれている、とのことです(すいません、審査基準、ガイドラインなどは未チェックです)。

なんと、大正時代の後半にはすでに精神拒絶はあったようです。

海外では、精神拒絶を採用している国は割と少数のようです。特に、日本みたいに、「全体完全同一」だけでなく「部分同一」の場合まで拒絶する国は数カ国だそうです。この「全体完全同一」「部分同一」は、指定商品・役務についてのものです。前述の例は、「部分同一」の例です。

(その2に続きます)