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知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

「複合」商標について考えてみる 【追記有】

ふと疑問に思いました。今回の改正商標法制度において、複合的な商標はどう扱われるかな、と。


平成26年改正の前の旧商標法では、いわゆる結合商標についての記載があります(もちろん、現在の改正商標法にも結合商標について記載されています。)。例えば、文字と図形、文字と色彩、文字と図形と色彩等の結合商標があります。商標法にちゃんとその記載があり認められています(なお、旧商標法以前は、色彩のみの商標は認められてはなく、色彩は文字や図形等との結合の形でないとだめでした。改正施行後の現在の商標法では、色彩のみの商標も認められています。)。


さて、今回の平成27年4月1日付での改正商標法の施行で、いわゆる新しいタイプの商標(音、動き、ホログラム、位置、色彩のみ、の各商標)、その登録出願申請の特許庁の受け付けが開始されました。今後どんどん登録されていくであろうと思います。
これまで、私は、新しいタイプの商標それぞれの種類を「単独で」考えていましたが、よくよく考えてみれば、その複合(結合ではなく、あえて「複合」と書きます。旧商標法の定義と区別するためです。)の形の商標もありえるのではないでしょうか。特に、音と動きの商標の組み合わせは、おおいにあると思います。マルチメディア的な商標とでもいいますか。
果たして、音と動きの複合のような、マルチメディア的複合商標の場合はどう扱われるのでしょうか。それぞれをわけて、音商標、動きの商標、別々に出願申請して登録しなければいけないのでしょうか。それとも、この場合のような複合商標も認められるのでしょうか。

おそらく、後者だとは思います。
ただ、私が以前見た改正商標法の条項では、複合商標についての記載はなかったと記憶しています(従来の結合商標については、これまで通り記載されていたと記憶しております。)。新しい商標法は、まだインターネット上での公開はされていないようです。私はネット上での確認はしておりませんが、以前見た改正商標法「案」では旧商標法でいう結合商標についてだけが書かれていて複合商標についての記載はなかった記憶があるので、もしかしたら、複合商標は認められないのかもしれません。

仮に複合商標が登録できるとしても、その場合、例えば音と動きの複合商標だとしたら、登録した通りに使用しないと、登録商標の使用として認められないのではないか、と私は思います。

逆に、別々に登録しているのであるならば、それを一緒にして使っても問題はないはずです。音と動きのそれぞれの商標を一緒に使ってもいいはずです。別々に登録したものを、一緒に使うことができないルールはないはずですから。この場合の最大のメリットは、組み合わせの自由度が高いことです。例えば、複数の音商標と、複数の動く商標を登録しておけば、その組み合わせが自由にできる、といえるでしょう。しかし、最初から組み合わせた形の複合商標で登録してしまったら、その形での使用しか認められない、ということです。

その意味で、複合の形での商標登録はするべきでない、別々に登録すべきと私は考えます。



というようなことを、ツラツラ考えております。
まあ、不要なトラブルをさけるために、法規上の記載はなくとも、この点については特許庁ははっきりさせておくべきではないか、と私は考えています。


追記
一番肝心なことを見逃していました。
少なくとも現時点では、複数のタイプの商標を複合して、一つの商標として届け出ること自体ができません。
だから、音は音商標として、動く映像は動きの商標として、届け出るしかないわけです(しかも、動きの商標は、動画データの届け出はできず、動きの変化を図面に表して届け出るようです。)。
だから「複合」商標なんて、少なくとも現行制度上認められていないわけです。でも、複合商標、マルチメディア商標のニーズは非常に高くあると、私は思うのですが、どうなのでしょう?