知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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第2回1級ブランド専門業務学科試験問題 自分学習用解説 6問目&7問目&8問目 その1

今回は6問目&7問目&8問目のうち、6問目です。


第20回知的財産管理技能検定   第2回1級ブランド分野学科試験の自分勉強用解説、今回は6問目について書きます。


6問目の説明の前に。

6問目&7問目&8問目は、(日本での)商標使用許諾契約書の案についての問題です。

以前に書いたことをまた書きます。
この問題はまず2Pちょっとにわたり契約書案があり、そのあとそれぞれの問題文と選択肢があります。
で、この手の問題はまず先に問題文と選択肢を読みます。もしかしたら、契約書案本文を読まなくても、選択肢の文だけで問題が解けるかもしれませんから。実際、6問目は契約書案本文を読まずに解けます。
7問目は、残念ながら契約書案本文を見ないと解くことができません。しかし、先に問題文と選択肢を見たことで、契約書案のどの部分を見ればよいかがわかります。つまり契約書全文に目を通す必要はありません。必要なところだけ見ればいいのです。これで考える時間が稼げます。
ただ、契約書を読み慣れてないと、どこを見ていいのかなかなかわからないと思います。ですので、普段から契約書を読む訓練をしておくことが、ここで重要になってくるわけです。
8問目は、問題自体は、問題文と、各選択肢の文だけで解こうと思えば解けますが、確認のため、契約書案をチェックしておく必要はあります。


さて、問題文と選択肢をみましょう。

6問目は、ライセンス交渉の際の担当者の考えについての問題で、「適切」な選択肢を選ぶ問題です。
選択肢アは間違いです。確かに登録日から3年以上経過していますから(あっ、この確認だけは契約書案を見る必要があります。)、不使用取消審判が請求されているかを確認する必要があります。しかし、通常使用権に係る商品「ウェブページ作成用コンピュータプログラム」が審判請求に係る指定商品であるか否かを確認すればよい、と考えるのは間違いです。商品を限定しすぎています。「コンピュータプログラム」に関して確認しなければなりません。
選択肢イは間違いです。商標の登録原簿で他の使用権者の存在を確認することは間違っていません。ですが、通常使用権者の場合、全て原簿に記載されているとは、限らないので、契約相手に確認することも大事です。
選択肢ウは正しいです。登録日から5年間経過して除斥期間の適用がされるものもあれば、されないものもあるので、何にせよ念のため権利の有効性を確認しておくことは大事です。
選択肢エは間違いです。通常使用権にせよ専用使用権にせよ、商標権の共有者がいる場合、その商標権の許諾については共有者の同意が必要で、よって共有者がいるかどうかの確認は必要です。なお余談ですが、商標権が共有の場合で、単独でも権利行使ができるのは、権利侵害をされた場合です。

よって、選択肢ウが「適切」で正解です。


(次回に続きます)