知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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知的財産管理技能検定1級ブランド学科試験サンプル問題自分学習用解説その12

知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験サンプル問題自分用解説、今回はその12として、問24、問25について書きます。
問24は新製品に使用予定の商標についての問題、問25は商標と商品・役務の類否についての問題です。


問24は、新製品の電気洗濯機に使用予定の商標の登録出願の検討の会話についての問題で、不適切な選択肢を選びます。
アは正しいです。出願前に商標調査を行います。商標の登録や使用において問題になる他人の先行商標の存在を調査することは重要です
イは正しいです。その商標、及びその商標を使用する予定の商品・役務と同一及び類似の範囲で商標調査をします。
ウは間違いです。出願から登録までの流れは(途中細かい部分は略していますが)、
出願→出願公開→方式審査→特許庁の審査官による実体審査→登録要件を満たしていると判断されると登録査定→登録料納付→商標登録設定完了
ですが、
登録査定後の商標掲載公報→この公報発行日から2ヶ月以内が、日本における商標の異議申立期間です。
よって、登録の判断がされ登録査定となった後の公報発行日(出願公告日ではありません)から2ヶ月以内が異議申立期間となることが正しく、異議申立の後で登録査定となることは間違いです。日本は、早期に権利を付与するため「商標権付与後の異議申立」の制度を採用しています。
エは正しいです。®(レジストレーションマーク)は、米国発祥のもので、日本の商標法上の記載はありませんが、登録商標を示す記号として、世界中で広く知られていて、日本でも使われています。ただ、登録されていない商標に®を使うのは避けるべきです。なお、™は、似ていますが、単に商標を表す(商標を使用していることを示すす)だけのもので、登録商標でなくても使えます。
よって選択肢ウが不適切で、正解です。


問25は、類否判断における商標自体の類否とその商標を使用する商品・役務の類否についての問題で、不適切な選択肢を選びます。
アは間違いです。類似群コードが「一致しなくても、商品・役務が類似とされる」場合があります。
イは正しいです。商品・役務の「区分」は類似関係を定めたものではありません。
ウは正しいです。商標の類似判断は、「外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいてなされるべき」とされています。
エは正しいです。結合商標において、その一部分を取り出して、他の商標と比較して類否判断する場合は、「その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されません」。
よって選択肢アが不適切で、正解です。