知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

知的財産管理技能検定1級ブランド学科試験サンプル問題自分学習用解説その6

知的財産管理技能検定1級ブランド専門業務学科試験サンプル問題の自分用解説、再開します。

今回はその6として、問11、問12について書きます。
問11は輸入差止申立についての問題で、問12はベトナムの商標制度についての問題です。


問11は、輸入差止申立に関する認定手続についての空欄穴埋めの問題で、適切な選択肢を選びます。
空欄1は「税関長」です。申立先は税関長です。
空欄2は「疑義貨物を点検すること」です。疑義貨物の没収を求める申立はできません。
空欄3は「相当と認める額」です。税関長は、認定手続期間中、輸入者が疑義貨物を輸入できないことによる輸入者が被るおそれの損害の賠償を担保するために必要と認めた場合は、「相当と認める額」の金銭を供託するよう申立人に命令することができます。なお、この命令に申立人が従わない場合、認定手続を取りやめることになります。
よって選択肢エが正しく、選択肢ア、イ、ウは間違いです。
よって選択肢エが適切で、正解です。


問12は、ベトナムの商標制度、並びにベトナムにおける模倣品対策についての問題で、不適切選択肢を選びます。
アは正しいです。ベトナムへの商標出願は、ベトナムへの直接の出願の他、ベトナムマドリッド協定議定書(以下、マドリプロ)の加盟国ですので、マドプロ経由で、ベトナムを指定国とした国際商標登録出願もできます。
イは間違いです。ベトナムは、商標については先使用主義ではなく先願主義です。
ウは正しいです。ベトナムでは、模倣品対策として税関監視の申請ができます。税関監視の有効期間は1年間です。
エは正しいです。模倣品対策については、科学技術省(MOST)が知的財産分野の各執行機関の共同措置の統制及び調整の担当機関です。
よって選択肢イが不適切で、正解です。
この問題はベトナムの商標制度を知らないと解けないように思えますが、ベトナムがかつてイギリス領ではなくフランス領だったことを知っていれば、イがなんとなく間違いだと気づくと思います。先使用主義を採用している国は、たいていもともとイギリス領だからです。