知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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実務者向け知的財産権制度説明会2014 その3

その2に続き、実務者向け知的財産権制度説明会2014のブログ、その3を書いていきたいと思います。
11月某日に行われた説明会の具体的内容について少しふれたいと思います。


1コマ目は、「商標の審査基準及び審査の運用」についてです。別な言い方をすれば、商標法第3条と第4条の基本的な事項の(でも重要な)逐条解説、というところでしょうか。
昼をはさみ、途中休憩を入れつつ約3時間、本日の説明会の約半分、1コマ目にしてクライマックス、本日の最重要な1コマでした。
私は、これまで業務で必要に応じてこれら条項を部分的には見て参照してきましたが、第3条及び第4条を一度にまとめて詳しく見たことはないので、とても勉強になりました。ちょっとした、弁理士試験受験者気分、でしょうか(笑)。割と、細かく説明してくださったので、私にはとてもわかりやすかったです。
おしむらくは、まだ施行されていないとはいえ、改正商標法の内容(新しいタイプの商標)には触れなかったことです。まあ、施行していない以上当然と言えば当然ですが。なお、改正商標法については、年明けから日本全国あちらこちらで、説明会をするとのことです。
唯一、「現行法規定で認められていることは今のままで、改正商標法施行後法制度が変わることがないよう検討している」と聞けたのが、個人的には何気に重要だったと思います。
あと、いっそのこと、この1コマだけで、今日1日かけてやってもよかった内容では、と個人的には思っています。
それから、テキストの補足資料に、100以上の、要約された特許庁及び裁判所の審判決例が記載されているのがいいです。これを読めば、特許庁や裁判所が、3条や4条の各条項文を基に、実際にどう判断しているかが、理解できるというわけです。


2コマ目は、「商標の国際分類と類似商品・役務審査基準」です。結構時間に余裕があったせいか、説明は実にわかりやすかったと思いますが、私にはいささかもの足りない内容でした。
余計なIPDLの説明は省いて、もっと別に重要な内容を付加して説明するとか、いっそのこと時間を短くして45分くらいにするかした方がよかった気がします。IPDLの部分は、テキストをしっかり作りこんで、補足資料にして、説明はせず、後で読んでもらうようにすればよかったのでは、と思いました。


1コマ目と2コマ目は、重要です。これらは、審査基準を示しているわけですが、逆に言えば、拒絶にあわないようにするには、これらに注意して出願すればいいわけです。ですから、これらを知ることは、我々申請する側にとって、とても大事なことなのです。


最期の3つ目のコマは「産業財産権登録の実務」でしたが、これが非常にわかりにくかったです、本当。何が言いたかったのかわからなかったです。ほとんど登録料の支払いに関する説明だったような気が。まあ、これも大事なことではありますが、私はほとんど流して聞いていただけでした。もう久々に苦痛感いっぱいでした。
講師の方は、こちらも特許庁の方だそうですが、大部分がテキスト棒読みの説明で、はっきりいってこれなら1コマかけてやる必要はないと思いました、テキストを読ませれば済む話でして。お互いに時間の無駄だった、と思います。他に、もっと説明がうまい方はいらっしゃらなかったのでしょうかね。
で、そのテキストも実に見にくくてわかりにくく、無駄が多い割には、部分部分で大事なポイントが抜けている、というちょっとお粗末なものでした。重要、大事なところは、ちゃんとテキストに書かないと。
おまけに、5章あるうち1章と2章しか説明をしませんでした。講義のテーマや、テキストの内容からみて、せめて3章まではやらなければだめではないか、と思いました。制度実務の説明なのですから。もし後の部分は読んでおけというならば、テキストをしっかり作りこんで、最初から、説明の1コマを設けず、読んでおけ、とすればよかったと思いました。まあ、この説明を聞きたくなかったというのが正直なところですが(笑)。それくらいひどかったです。
実際、途中の休憩で一気に人が減ったような気がしました。


ちなみに、1コマ目の講師の方も、特許庁の方でした。この方の説明はうまくてよかったのに。
あと、2コマ目の方、説明の仕方は悪くはないのですが、個人的にはこの方のしゃべり方はセミナー/説明会向きではない気がしました。なんて言うか、耳触りが悪い、とても気になるしゃべり方です。私が上司なら、つい叱りたくなるしゃべり方、と言いますか(笑)。
そして、3コマ目の方は先に書いたとおりです。
人により説明行為に向き不向きがあるとは思います。しかし、説明会である以上、わかりやすく説明できる人にさせないとダメではないでしょうか。特許庁はそんなに人材が不足しているのですかね。