知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

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2級学科試験問題 自分勉強用解説 27問目&28問目

第18回知的財産管理技能検定2級学科試験の解説、今回は27問目&28問目です。

まず27問目。「契約」についてです。
選択肢アは間違いです。ライセンス契約でも、瑕疵担保責任は生じます。例えば、ライセンサーが自分の権利の範囲をこえて権利がないのにライセンスをしたら、それは瑕疵ある契約となり、瑕疵担保責任が生じます。
選択肢イは正しいです。選択肢の文のとおりです。ただ、実際の実務では契約書をとりかわすのが普通です。
選択肢ウは間違いです。ライセンス契約の支払が遅滞したら、契約の内容に従い、契約の解除ができます。なお、厳密に言うと、解除は、遡って契約自体が成立せず消滅することを言います。解約は、これまでの契約は有効だが解約した時点から将来に向けて契約が消滅することを言います。
選択肢エは間違いです。ライセンス契約に損害賠償義務を明示していなくても、法により損害賠償請求はできます。
よって正解はイです。
全ての選択肢で「ライセンス契約」と書かれていますが、これは単に「契約」の問題です。

次に28問目。「外国出願」についてです。
選択肢アは間違いです。海外に特許出願する場合、先に日本で特許出願した上でパリ条約上の優先権を主張しなければならない必要はありません。と言いますか、海外に直接出願する場合、パリ条約上の優先権を主張したいならば、先に日本で特許出願をしている必要があり、パリ条約上の優先権を主張しないのならば、別に日本で先に特許出願する必要はありません。
選択肢イは間違いです。パリ条約上の特許における優先権期間は、「第1国の特許出願の出願日から」1年間です。
選択肢ウは間違いです。意匠権でも、パリ条約上の優先権を主張することができます。
選択肢エは正しいです。選択肢の文のとおりです。
よって正解はエです。