書籍紹介その9 著作権 それホント?
久々に書籍紹介をしたいと思います。
実は先に書いたパブリックビューイングについての元ネタはここからなのです。
この書籍を読んで、いやー、目線からウロコがバリバリ剥がれていきました(笑)。
知的財産管理技能検定1級ブランド分野をメインテーマにしているこのブログですが、この試験に関係のないブランドについてではない、著作権に関する書籍を紹介いたします。それだけインパクトあります、この書籍は。
- 作者: 岡本薫
- 出版社/メーカー: 発明推進協会
- 発売日: 2014/04
- メディア: 単行本
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最初、この書籍タイトルを見て、ちょっとした読み物程度の認識しかありませんでした。この書籍を買ったのも、通勤時の暇つぶしで気楽に読める本かな、と思ったからです。
ですが、いい意味でこの期待は裏切られました。
この書籍を読むと、意外にも「日本の著作権法は比較的世界でも高いレベルである。」ことがわかります。
それにもかかわらず、「日本人の著作権の認識レベル、意識レベルは非常に低い。」、「まともな権利認識も義務認識もない。」、「そもそも著作権というものをちゃんと理解していない、誤解している。」ということがわかってきます。
恥ずかしながら、私にも、認識不足、無理解、誤解の部分が多々あることに、気づきました。特に著作隣接権については、非常に認識不足でした。
おそらく、なぜ現在の著作権法が変に複雑で難解でなのか、その理由がこの書籍を読むとなんとなくわかるのではないか、と思います。結局めぐりめぐって我々自身が問題なんです。
日本の著作権法制度が素晴らしいとはいいません。ですが、世界の著作権法制度の方が素晴らしいとも思いません。ある意味、アメリカよりは日本の方が著作権法制度ははるかに素晴らしいのではないか、なんて思ったりしています。
あと、個人的には、この方の文がとても好きです。気持ちいいくらいに、バッサバッサ切りまくってます(笑)。元文化庁の方がこんなこと書いていいの?と思うほどに(笑)。
とにかく、特にコンテンツ業界の方々は一度お読みいただきたい書籍です。もちろんコンテンツ業界以外の方々もぜひ読んでください。