知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験合格への道かな?

知財管理技能検定1級ブランド専門業務試験に向けて諸々のこと、その他書籍やニュースなどの知財、その他の法律等に関して、思いついたら書きます

試験問題「俺流解説」 43問目

今回で知的財産管理技能検定1級ブランド分野学科試験の問題の解説ラストになります。43問目〜45問目を説明します。ラスト3問は、条約ですね、マドリッドプロトコル(以下、マドプロ)についてです。

と書きましたが、今回は43問目だけにします。これだけちょっと長くなるので。


では、43問目を説明します。これは「マドプロの願書(MM2)の記載及び提出」についての問題です。「適切」なものを選んで答える問題です。なお三択問題です。

先に正解を書きます。
選択肢アは間違いです。できません。
選択肢イは間違いです。必要ありません。
選択肢ウは正しいです。選択肢本文のとおりです。
従って正解はウです。

43問目は知らないと答えられない問題ですから、「捨て問」ですね。私はあてずっぽうで答え、間違えました。

この設問の全ての選択肢に書かれた内容は、WIPOのホームページでのMM2の記載作成についての注意事項(日本語訳)のところに全て書いてありました。URLは、www.wipo.int/export/sites/www/about-wipo/ja/offices/japan/madrid/docs/MM2.inf.pdfです。
また、特許庁のホームページにも、それぞれ別々の場所ですが、同様なことが書かれてました。

一応説明します。
選択肢アは間違いです。マドリッドプロトコル手書きでの出願はできません。
選択肢イは間違いです。願書は、本国当該官庁(日本の場合、特許庁)を通して国際事務局に出願されます。優先権主張する場合も同じです。基礎出願は本国当該官庁にしているのですから、その証明書類は不要なのです。
選択肢ウは正しく正解です。ラテン文字とは、ラテン語圏言語のアルファベット(英語のアルファベット等)のことです。マドリッドプロトコルでは、標準文字として、ラテン文字かラテン数字またはアラビア数字しか認めていません。これら以外の文字で標章を表現して出願する場合は、ラテン文字、ラテン数字、アラビア数字による音訳表記説明を添付しなければなりません。例をあげますと、「特許庁」という標章を出願する場合、ラテン文字による音訳表記は「TOKKYOCHO」となります。
あまり、うまい説明ができたかどうかわかりませんが、御理解いただけましたでしょうか?

ちなみに、何かの書籍に書かれているかなと、このような書籍を見つけましたが、この43問目の選択肢レベルに細かくは書かれていませんでした。

図解マドリッドプロトコル 改訂版

図解マドリッドプロトコル 改訂版


マドリッドプロトコル実務の手引き

マドリッドプロトコル実務の手引き


以前紹介しました、「見ればわかる!外国商標出願入門」 よりは細かく書かれています。御参考までに紹介します。


しかし、なんという出題なのでしょう(笑)。なお、このようなインターネットのサイトからの出題は、他の分野でも、これまでもありました。なので、この様な、ホームページからの出題は今後も大いにあり得ると思います。



(44問目と45問目に続きます)