試験問題「私流説明」 ２０問目

今回は２０問目を説明します。今回は「商標権の侵害の対応」について、つまり「リインフォースメント」の問題です。空欄穴埋め問題です。

他者から侵害を受けた時の対応の仕方の基本を知っていれば、解ける問題です。「使用の際、調査や商標登録をしていなかった」とあります。先使用権など、考えられることは全て想定し、確認、対応をしなければなりません。自分がその気がなくても侵害していることはあります。対応をあやまれば、その損害はとんでもないくらいになります。気をつけましょう。

では説明文と選択肢を見ていきましょう。

空欄１の前に「確認」とありますから、空欄１は「商標登録原簿を閲覧」です。

空欄２の前に「先である」とありますから、空欄２は「先使用権を有する旨」です。

空欄３の、前に「使用していない」、後に「請求」とありますから、空欄３は「不使用取消審判」が入ります。

この組み合わせなのは、選択肢イです。

選択肢アでは、空欄２が「Ｙ社の権利行使は権利濫用にあたる」ですが、説明文から、これは「不適切」です。

選択肢ウでは、空欄１が「特許電子図書館で調査」とあり、一見もっともな様な気がしますが、空欄２が選択肢アと同じで、やはり選択肢ウは「不適切」です。

選択肢エですが、空欄３が「不正使用に基づく取消審判」とあります。しかし、Y社が登録商標を使用していないこと、そしておそらく登録していない商標を使用していることは、直ちに不正使用とはなりません。ですから、間違いです。

従って正解はイです。