試験問題「私流説明」 １３問目

今回は１３問目を説明します。これは「防御標章登録制度」についての問題です。

「防御標章登録制度」は、自分が権利をもつ商標の標章が、他者により、異なる指定商品を指定されて、商標登録をされないようにするため、使用する予定のない商品や役務を指定して、防御のために登録する制度です。

では選択肢を見てみましょう。「適切」な内容の選択肢はどれか、です。

選択肢アは間違いです。「防御標章登録」は必ずしもあらゆる指定商品、指定役務で認められるわけではありません。明らかに混同が生じないと判断されれば「防御標章登録」は認められません。そのあたりは侵害や混同の度合いをみて特許庁が審査、判断をして決めます。なお、「著名性」のある標章でなければこの登録はできないので、その立証は重要です。

選択肢イは正しいです。これはその通りです。

選択肢ウは間違いです。防御標章は実際の使用の必要はありません。

選択肢エは間違いです。「防御標章登録」の元となる登録商標の使用をやめた段階で「防御標章登録」は拒絶されます。防御すべき商標の標章がなくなった以上、それを「防御標章登録」で守る必要はない、ということです。

従って正解はイです。